アンドリュー・ワイエス展 (磯村)
2008年 12月 07日
ワイエスはテンペラ画で最終作品を描いていることが多いが、本展覧会ではそれにいたる鉛筆画の下絵や、水彩によるいくつもの習作が展示されていることが大きな魅力だった。
最後の作品に向かって削り取られていくもの、そして新たに付け加えられるもの、それらが作品が成立するということがなんであるかを語っているようであった。
そして、できあがった光と影による画面は、1枚の絵に時間の流れを閉じこめてしまったような濃密なものだった。
我が身を振り返れば、緻密な観察と彩色が必要なところでいい加減にごまかしてしまったり、大胆に省略しなければならないところで妙に臆病になってしまったり。
何故描きたいのかを、もっと感じていかなければならないなあ。
by akirin2274 | 2008-12-07 16:13