小池昌代「タタド」 (瀬崎)
2009年 09月 12日
何気なしに小池昌代「タタド」を読み始めた。
読み始めたら、圧倒された。これはすごい小説ではないか。
ストーリーとしては、海辺のセカンドハウスで週末を過ごしている中年夫婦のところに、夫婦のそれぞれの知人が訪ねてきて、一緒にひとときを過ごす、それだけである。
妻の友人オカダは、癌で痩せてきている。訪問の途中で猫を轢いてしまったかもしれないと言う。
夕暮れの海岸で、
「スズコのなかにも、なにか特別なものを見たいという気持ちがふくらんだ。ここへ来ると、いつも目が、たとえば死体のようなものを探してしまう。」
地方TVのプロデューサーである夫の番組に出ているタマヨさんは女優だ。
4人は酸っぱい夏みかんを食べたりする。
そして4人の関係が混沌としてくる。
しだいに、この世界が微妙に現実感を失っていって、身体感覚だけが少し違う世界に入り込んでいく、意識も二つの世界のあわいを漂いはじめる、そんな感じ。
そういえば、詩誌「something」で読んだ詩「飛行鍋」も素晴らしく面白い作品だった。
読み始めたら、圧倒された。これはすごい小説ではないか。
ストーリーとしては、海辺のセカンドハウスで週末を過ごしている中年夫婦のところに、夫婦のそれぞれの知人が訪ねてきて、一緒にひとときを過ごす、それだけである。
妻の友人オカダは、癌で痩せてきている。訪問の途中で猫を轢いてしまったかもしれないと言う。
夕暮れの海岸で、
「スズコのなかにも、なにか特別なものを見たいという気持ちがふくらんだ。ここへ来ると、いつも目が、たとえば死体のようなものを探してしまう。」
地方TVのプロデューサーである夫の番組に出ているタマヨさんは女優だ。
4人は酸っぱい夏みかんを食べたりする。
そして4人の関係が混沌としてくる。
しだいに、この世界が微妙に現実感を失っていって、身体感覚だけが少し違う世界に入り込んでいく、意識も二つの世界のあわいを漂いはじめる、そんな感じ。
そういえば、詩誌「something」で読んだ詩「飛行鍋」も素晴らしく面白い作品だった。
by akirin2274 | 2009-09-12 10:39