「夢見るフランス絵画展」 (磯村)
2014年 11月 27日
「印象派からエコール・ド・パリへ」の副題で、17作家71点が展示されていた。
印象派のコーナーではやはりセザンヌ。
大きな木を手前に配して遠くの山を描いた構図ではかなりの数の作品で描いているようだが、なんとも言えない瑞々しさと屹立感がある。
このコーナーにはモネやルノワールも並んでいたが、私にとってはそれほど惹きつけられるものではなかった。
”革新的で伝統的な”と題されたコーナーではルオーも好かったが、ヴラマンクの絵が10点もあったことが嬉しかった。
佐伯祐三が影響を受けたというヴラマンクの風景画には孤独感が漂っている。
彼の絵をまとめて観ることができたのは、今回の一番の収穫だった。
グワッシュで描かれたデュフィの大きなエッフェル塔の絵も好かった。
エコール・ド・パリのコーナーには、ユトリロ、ローランサン、モディリアーニ、藤田嗣治、シャガール、キスリングと華やか。
そもそもこの展覧会の絵は、日本の個人コレクションから厳選したとのこと。
だから、日本人好みの絵が集まっている?
藤田は昨年「レオナール・フジタ展」も観たが、どの絵にも狂気が見え隠れしているような凄みがある。
それにしても、個人でこんな絵を所有しているって・・・、いったいどんな人なんだ?
by akirin2274 | 2014-11-27 18:43