「交野が原」83号 (瀬崎)    

c0138026_15273775.jpg金堀則夫氏が発行している詩誌「交野が原」83号が届いた。
35編の詩、4編の評論・エッセイ、13編の書評を載せて、今号は114頁。

野木京子「小石の指」は、以前の彼女の作品にときにあらわれていた”ぽこぽこ”にも通じるような”見えない子ども”の存在が印象的だった。
疋田龍乃介「ひと息に赤い町を吸い込んで」は、どこまでも語り尽くしてしまおうというような意図の迫力に圧倒された。
中本道代「村」は、亡くなった叔父をおくる作品。静かな平易な語り口が、それゆえの深みを感じさせている。

書評では、吉田文憲の陶原葵詩集、海東セラの松尾真由美詩集、八木幹夫の高階杞一エッセイ集についてのものを、それぞれ面白く読んだ。
私(瀬崎)が気がつかなかった読み方、捉え方に示唆を受ける部分が少なからずあった。

拙詩集「片耳の、芒」の書評を谷合吉重氏に書いてもらっている。
「記憶は風や物象や影に満ち」とのタイトルで、「この詩集は記憶の物語であるが、背景には身体がしっかりと刻まれていて、身体を離れて言葉はないことをよく知っている人の詩集である」として、「幻想的な世界を描きながら、重層的な構造の中から顕れる意外な向日性がこの詩集の魅力かもしれない。」とも言ってもらった。感謝。

瀬崎は詩「冷たい指先」を載せてもらったのだが、いつもらしくない感傷的な作品を書いてしまった。

別ブログ「瀬崎祐の本棚」に、野崎有以、峯沢典子、相沢正一郎の詩の簡単な紹介を書いている。

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by akirin2274 | 2017-09-02 15:33

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