「カンディンスキー、ルオー展」 (磯村)   

c0138026_18155979.jpg改装のためにしばらく休館していた 汐留ミュージアムでの展覧会。

正直なところ、ルオーはそれほど好きではない。
あの暴力的とも言える太い線描にあの厚塗り。彼の特質の部分がどうも合わない。

で、目的はカンディンスキー。それに嬉しいことに”色の冒険者”という副題でパウル/クレーの絵もかなりの数が展示されていた。

初期のカンディンスキーはテンペラやガッシュでも描いていた。これが好かった。
特に大作「商人たちの到着」(ポスターに使われている絵)。
黒の下塗りの上に色を置いている.。黒地の塗り残しが輪郭線となっており、木版画あるいは切り絵のような効果が出ていた。

初めて見たカンペンドンクの油彩画も好かった。
線描をした上に、その境界線を越えて色彩が置かれている。形と色が交差して、幻想的な光景となっていた。

クレーは有名な水彩画「橋の傍らの三軒の家」があった。
オレンジ色を基調として模様のように塗り分けられた面を、薄い青色が滲んでその境界を越えていた。この微妙な感触は、これまで印刷図版で見ていたときには味わうことができないものだった。

クレーの石版ではヨーロッパ風景のシリーズが軽いのに奥行きがあった。

最後のコーナーではカンディンスキーの素描が並んでいた。
紙にインクとペンで描かれたものだが、そのイマジネーションの豊かさに感心した。
さすがだな。


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by akirin2274 | 2017-11-03 18:18

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