「夢二」 (瀬崎)
2008年 02月 01日
今回のゲストは和服姿の河邉由紀恵氏で、「大朗読」のときとはまた違ったトーンで3編を朗読した。
秋山氏は「夢二」という、1000行に及ぶ長編詩を朗読した。
もちろん、あの竹久夢二をモチーフにしているのだが、夢二自身のモノローグがあったり、彼の生家を訪ねようとしている俳人と詩人の親子の会話があったりと、重層的な内容であった。
ところで「夢二」といえば、鈴木清順の映画を思い浮かべてしまう。
「チゴイネルワイゼン」「陽炎座」につづく作品なのだが、つくづく鈴木清順の天才としか言いようのない才能を感じてしまう作品である。
色彩の乱れうちに加えて、突拍子もない展開に必然性を感じさせてしまうところがすごい。
夢二も、こうしたイメージを湧かせる何かを残した生き方をしたわけだ。
「黒船屋」という、彦乃がやった店の屋号までが独特の絵を描いてみせるようだ。
by akirin2274 | 2008-02-01 22:05