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「岡山県文学選奨」 (瀬崎)   

「岡山県文学選奨」の表彰式が県庁であった。
これは、県内在住者が対象の公募の賞で、小説、随筆から詩、短歌、俳句、川柳、それに童話部門まであるという立派なもの。
行政がこれほど文芸に力を入れてくれている県は珍しい。

現代詩部門ではここしばらくは入選作がなく、毎年残念な思いをしていた。
今年は7年ぶりに入選者が出た。かなり力量のある書き手であると思われた。
その方の名前が公表となったが、選者の一人である壷阪輝代氏によると、もう40年あまりの詩歴のある方で、かっては坂本明子氏主催の「裸足」にも参加していたとのこと。

表彰式でお会いできるかと思っていたのだが、都合が悪く欠席されていた。残念。

授賞式には岡山の新聞やTV局の取材も来ており、各部門の受賞者に県知事から賞状と金一封が渡された。
瀬崎は総合審査員として祝辞を述べた。

それにしても、賞の審査というのは難しい。
選者としては独善的になるわけにはいかないが、その選者ならではの選考であることも求められる。
瀬崎は、今年は日本詩人クラブ新人賞の選考委員をした。
来年はH氏賞の選考委員をすることになっている。

自分自身は賞などにはまったく無縁なのに、こんなに栄誉のある選考委員をしている。いかがなものか?
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by akirin2274 | 2014-11-29 11:07

「夢見るフランス絵画展」 (磯村)   

c0138026_18435661.jpg渋谷に所用があり、ついでにBunkamuraザ・ミュージアムの「夢見るフランス絵画展」へ。
「印象派からエコール・ド・パリへ」の副題で、17作家71点が展示されていた。

印象派のコーナーではやはりセザンヌ。
大きな木を手前に配して遠くの山を描いた構図ではかなりの数の作品で描いているようだが、なんとも言えない瑞々しさと屹立感がある。
このコーナーにはモネやルノワールも並んでいたが、私にとってはそれほど惹きつけられるものではなかった。

”革新的で伝統的な”と題されたコーナーではルオーも好かったが、ヴラマンクの絵が10点もあったことが嬉しかった。
佐伯祐三が影響を受けたというヴラマンクの風景画には孤独感が漂っている。
彼の絵をまとめて観ることができたのは、今回の一番の収穫だった。
グワッシュで描かれたデュフィの大きなエッフェル塔の絵も好かった。

エコール・ド・パリのコーナーには、ユトリロ、ローランサン、モディリアーニ、藤田嗣治、シャガール、キスリングと華やか。
そもそもこの展覧会の絵は、日本の個人コレクションから厳選したとのこと。
だから、日本人好みの絵が集まっている?
藤田は昨年「レオナール・フジタ展」も観たが、どの絵にも狂気が見え隠れしているような凄みがある。

それにしても、個人でこんな絵を所有しているって・・・、いったいどんな人なんだ?
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by akirin2274 | 2014-11-27 18:43

「キリコ展」 (磯村)    

c0138026_18402465.jpg新橋のパナソニック汐留ミュージアムへ初めて出かける。
「キリコ展 変遷と回帰」の惹き文句は「ピカソが畏れた。ダリが憧れた。」

以前から、形而上絵画といわれるキリコの絵には惹かれていた。
長い影の落ちる建物や彫像、まるで関係性の見いだせないオブジェたち。
そこではあらゆる音が失なわれた静寂があるようだ。そして時間も失なわれているかのようだ。
(あの有名な、輪回しの女の子が描かれた作品が来ていないのは残念だった)

今回、時間軸に並べられた絵を見て初めて知ったのだが、第一次世界大戦後はキリコは古典主義となっていた。
まったくの具象絵画を長く描いていた。知らなかった。
この時代のキリコの絵は個人的にはあまり面白くなかった。キリコに求めているものが皆無だった。

ふたたび面白くなるのは70歳過ぎた頃から。
なんと、また形而上絵画へ戻っていく。しかも、自分が20歳代で書いていたモチーフをもう一度描き直したりしている。

この自己回帰に対して、発想が枯渇したためだ、という意見もあるようだ。
しかし、私にとってのキリコは、やはり形而上絵画を描いてこそのキリコだから、大いに晩年の絵を楽しんだ。

関係性の不明なオブジェの組み合わせが、それゆえに孤独感と不安感を増強させている。なるほど。
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by akirin2274 | 2014-11-24 18:40

高原洋一氏のこと (瀬崎)   

2年ごとに発行している「岡山県詩集」はハードカバー、一段組の非常に立派なもの。
豪華なのだがやはり費用がそれなりにかかる。参加者の負担金も高く、それでも赤字となり、詩人協会が毎回かなりの額を補填している。
そこでソフトカバー、二段組みで見積もりをとってみたところ、現在の6割程度の費用で作れることがわかった。それに伴い、判型が四六版からA5版に代わり、背表紙の暑さも半分近くになる。

その「岡山県詩集」のカバー・デザインは、全国的にも有名な版画家高原洋一氏に依頼していた。
私が岡山県詩人協会に入る前からだから、もう20年ぐらいは担当されているのだろう。5冊ごとにデザインを変えて、その5冊は色違いでそろえられている。
高原氏に依頼してあるカバー・デザインはあと2冊分がすでに印刷会社に指示が入っている。さあ、これをどうしよう。

絵画関係の方のこだわりがどのようなものであるのか、(世間知らずの)詩人集団にはわからない。
詩人協会長の壷阪輝代氏が、高原氏に事情を説明してカバー・デザインの変更についての依頼に行くことになったが、瀬崎さんもついてきてよ、と。

c0138026_10283277.jpg高原氏のシルクスクリーン作品はどれも大きく、焰であるとか、風であるとか、水の流れであるとか、そういったものを抽象的に捉えている。烈しい。
数年前には専門誌「版画芸術」の巻頭特集で10頁近くにわたって取り上げられていた(高原氏に会ったときに、「版画芸術」で特集が組まれていましたね、と言うと、えっ、瀬崎さんはあんな雑誌も見ているの?と驚かれた)。

二人で高原氏を訪問して、おそるおそるカバー・デザインの相談をしたところ、快く変更案を検討してもらえることになった。よかった、よかった。

高原氏とはこれまで何度か一緒に飲んだこともあり、詩に興味を持たれていることは知っていた。
しかし、お宅の本棚を見て驚いた。入沢康夫の詩集がほとんど皆揃っている。岩成達也の詩集も並んでいる。圧巻だったのは雑誌「エピステーメー」が本棚一段分を占めていたこと。へえ~。

(写真は高原氏のシルクスクリーン「MNNNARIのプロメテウス」より)
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by akirin2274 | 2014-11-23 10:28

「聞いてください 子どもの詩」 (瀬崎)   

岡山のピュアリティ・まきびで「聞いてください 子どもの詩」があった。
これは岡山県詩人協会が毎年秋におこなっている行事で、小学生、中学生、高校生に自作詩を朗読してもらうもの。
瀬崎は総合司会を務めた。

朗読してもらうのは、「おか山っ子」「木山捷平文学賞」「永瀬清子賞」など、前年のいろいろな詩のコンクールで受賞した子どもたち。
学校行事と重なって都合がつかない子もいて、小学生6人、中学生3人、高校生6人の計15人が朗読してくれた。
小、中学生の家族、高校の文芸部の先生も付き添いで来場してくれたりして、50人ほどが入る会場は途中で椅子を追加して並べた。

年齢を追うに従って詩の書き方、内容は当然変化していくのだが、やはり小学校低学年の詩には驚かされるものがある。
高校生のやわらかい感性にも感心する。

彼ら、彼女らはこれからも詩を書き続けてくれるだろうか。
「岡山県詩集2013」を中学生、高校生には進呈しておいた。

第二部では斎藤恵子氏が「詩の生まれるところ」と題して、北原白秋、まど・みちおの詩について語った。
それぞれの生い立ちからはじまり、どのように詩と関わっていったかが工夫された話し方で紹介された。
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by akirin2274 | 2014-11-15 19:51

雨の赤穂シティ・マラソン (磯村)   

c0138026_19241014.jpg6時に起きると、未だ夜が明けない暗闇に無情の雨の音。
ありゃあ、予報が当たってしまった。

どうしようかとも思ったのだけれども、9月の村岡66kmコースが思っていた以上に好調に走れたので、まあ、今日も行ってみようか。

ということで、播州赤穂で(忠臣蔵で有名なところです)開かれる赤穂シティ・マラソンへ。
この大会はフルはなくて、ハーフを2000人が走る。

スタート時からも雨が続いている。やっぱり雨はいかんよ、雨は。
薄手の防水ブルゾンを着ていたのだけれども、走り始めると蒸れて暑い。
雨で濡れるか、汗でぬれるか・・・、ええい、脱いでしまえ。

かってはハーフを走るときは1時間50分切りが目標だった。
歳をとってきて、その目標は2時間切りに変わった。
今はさらに歳をとって、なんとかキロ6分ペースでハーフを走りきりたいというところまで目標はダウンしてきた。
で、それにすこし色をつけて2時間5分が今日の目標。
2カ所の関門もあるが、それはまったく問題なさそう。

このコースは、赤穂の海岸線を走り、赤穂御崎を走り、大きな遊園地の中も走る。
高低差は御崎に出るところの50mあまりの丘越えだけで、あとはフラット。
これで天気がよければ、このコースは大変に気持ちがいいだろうと思える。
でも、今日は雨で海もモノトーンに見える。残念。

雨で濡れて身体は冷える。なによりも手が冷たくかじかむ。
う〜ん、早く走り終えて暖かい銭湯に入って、それからビールを飲みたいなあ。
寒いので、今日は給水もする気にならない。2カ所でオレンジをすこしいただいただけ。

10km通過が58分ぐらい。まずまずか。
後半の10kmもほぼイーブンで押して、20km通過が1時間56分。
余分についている(苦笑)1kmあまりを6分で走って、ゴールは2時間2分だった。
まあ、よくやったではないか、と、自画自賛。

50歳以上男子の部600人ぐらいの中で320番ぐらいだった。
65歳以上の部を作ってくれたら、もう少し順番がよかったのではないかなあ(笑)。

石焼きチャーハンと餃子の遅い昼食に、もちろんビールをグビグビ。
ああ、生き返った。
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by akirin2274 | 2014-11-09 19:24

「現代詩手帖」年鑑アンケート (瀬崎)   

「現代詩手帖」の12月号は年鑑特集号となり、1年間を総括する記事が並ぶ。
昨年は、担当した「詩誌月評」の総括記事を苦労して書いたものだった。

毎年の記事のひとつに「今年度の収穫」というアンケートがある。
これは、1.この1年間で印象に残った詩集を5冊挙げてください、2.この1年間で印象に残った作品を5編挙げてください、3.この1年間で分野にとらわれずに印象的だったものを挙げてください、という設問に答えるもの。

毎年このアンケートが来るので、これはと思う詩集や詩誌は本棚の一角に別にして置いてある。
しかし、かなりの数の候補の中からたった5冊の詩集、たった5篇の作品を選ぶ、というのは至難の業である。

以前はこのアンケートは、それぞれ10冊の詩集、10篇の作品だった。
それだけの数が選べるのであれば、半分は王道の(絶対的な)選択をして、残りの半分は非常に個人的な選択をする、という楽しみ方が出来た。

ところが数年前から選べる数が半分になってしまった。これはなかなかに辛い。
どのお気に入りを5冊、5篇の中に入れようか。

おまけに、10月になってからというもの、毎日届く詩集の数が半端ではない。
とにかく目を通さなくては・・・。ひょっとしたら、ものすごい詩集が送られてきているかもしれない。

で、数日前の締め切り日にやっとアンケートの返事を思潮社に送った。
他の皆さんはどんな選択をしたのだろうか?
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by akirin2274 | 2014-11-07 18:10

倉敷ジャズ・ストリート (磯村)    

c0138026_1892298.jpg週末の倉敷美観地区では、通りのあちらこちらからジャズが聞こえてきていた。

今年で6回目となる倉敷ジャズ・ストリートの惹き文句は、「町屋でジャズ」。
美観地区の15の場所で同時にいろいろなバンドがジャズを演奏する。
参加しているのは中四国や関西のバンドで、およそ30グループぐらい。

会場は、ジャズ喫茶の「アヴェニュー」をはじめとして、倉敷物語館や倉敷郷土玩具館、アイビー・スクエアの中のオルゴール館など。
お寺の本堂や人気のお土産屋の林源十郎商店の喫茶コーナー、提灯屋さんの店先なども会場となっている。

2日有効のチケットを購入しておいて、それを提示すればどこでも入れる。
プログラムはどの会場も1時間刻みとなっていて、各バンドはおよそ45分間のセッションをする。
で、残りの15分間でバンドも聴衆も次の会場に移動する。
これをお昼から夜7時までやっている。さあ、次はどこへ聴きに行こうか。

本栄寺の本堂では、去年も好い演奏をしていた関西の女性2人のベース、ドラムに男性ピアノのグループを聴いた。今年も好かった。
今年からは会場に、大原美術館裏の日本庭園「新渓園」も加わった。ここは娘の結婚式をおこなったところ。ここではオーソドックスなピアノ・トリオを聞いた。
尺八で演奏する「枯葉」や「リベル・タンゴ」も聴いた。

2日目の夕方はフィナーレとして、倉敷川にかかる中橋の上でジャム・セッションがおこなわれる。
川の両岸は聴衆でいっぱいとなる。
それを1時間聴いてからは「アヴェニュー」へ。ここだけは延々と夜の10時まで残ったバンドで盛り上がる。

ビール片手にたっぷりと楽しんだ。
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by akirin2274 | 2014-11-03 18:08

福間健二監督作品 (瀬崎)   

c0138026_11241644.jpg岡山映画祭が始まっている。
その一環で、天神プラザホールで福間健二監督の映画「わたしたちの夏」、「あるいは佐々木ユキ」の2作品上映があった。
福間氏からの案内状ももらっていたので、これは行かなくては。

どちらの映画も、物語を追うというよりも、監督自身の想念をあらわす場面を巧みに追っていって、その結果としてそれぞれの映画作品ができあがった、という印象だった。

映画を観ながら連想していたのは、J・L・ゴダールの映画だった。
(あとで知ったのだが、福間監督はゴダールが好きだそうで、インスパイアされてもいるとのことだった。)

福間監督作品には言葉があふれている。
福間健二自身の作品も朗読されるし、「あるいは佐々木ユキ」では文月悠光氏が出演して自作詩を朗読していた。
ゴダールの映画にも言葉があふれている。
しかし、両者での言葉の役割はかなり違うように感じられる。
ゴダールの映画での言葉は、ただ時間を埋めるために使われている。
それに引き替え、福間作品では言葉は時間を生み出すために使われていた。

上映のあとに福間監督と映画の出演女優2名のトークショーもあり、止まらない福間監督のおしゃべりは楽しいものだった(そこで福間監督にとってのゴダールのことも知った)。

会場ではしばらく東京へ行っていた郡宏暢氏と再会した。次号から「どぅるかまら」に復帰してもらえることになったのは嬉しい。
福間監督作「岡山の娘」に出演していた石原ユキオさんとも久しぶりに会った。変わらないね。
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by akirin2274 | 2014-11-02 11:25