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これは、やはり盗作? (瀬崎)   

ある文学選奨の審査員をしている。
小説や随筆、詩など9部門があり、それぞれの部門で審査がおこなわれる。
入選作、佳作が選ばれて、私ともうひとりの方が総合審査員としてチェックをするというシステム。

その中のある部門で問題が起きた。
総合審査委員のもうひとりの方が、その部門の佳作第1席に選ばれた方の作品の中に素晴らしいものがあったので、念のためにと思ってインターネットで検索をかけてみた。
すると、まったく同じ作品がすでにある雑誌Aに掲載されていた。
ありゃ?

審査する者には応募者の名前は伏せられているので、同一作者か否かは判断できない。
しかし、この賞の応募規定として、既発表作品は不可となっている。
そこで事務局から応募者に説明を求めてもらった。

すると、作者の返事は次のようなものだったとのこと。
問い合わせを受けて思い出したが、この作品は自分が数年前にある雑誌Bに発表していた。
おそらく自分のその作品を見た方が盗作して雑誌Aに発表したのではないか。
いずれにせよ、既発表作品だったので受賞は辞退します。

う~ん、この説明を信じるのは、かなりのお人好しでも無理なのではないかなあ。

それはさておき、こういった賞の応募作の盗作、あるいはそれに近い引用、模倣問題は、本当に頭が痛い。
自分が創り上げていないもので受賞しても嬉しくないだろうに、と思うのだが。

by akirin2274 | 2014-10-19 01:25

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